呉が健在であるうちは身をつつしみ、徳を積まんと心がけていた司馬炎だが、統一をはたしたのちはすっかり気がゆるんだらしい。後宮に1万人もの美女をかかえ、自分でもどの女がよいか決めるのに難儀するほどとなった。あげく、車をひかせた羊の気まぐれしだいで、たどりついた部屋の相手を選ぶことにしたという。そのため、女たちは皇帝のお運びを願って羊が好む塩水を戸口へまくようになり、これが現代でも飲み屋などの玄関先に盛り塩がされる由縁となった。

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