「特定の環境に置かれると、わたしたちは不安に追いやられます。例えば、慣れない場所にいたり、イライラさせられるような人と一緒にいたり、お腹が空いていたり、パンデミックの最中だったりといったような環境です」
こうした不安は「扁桃体ハイジャック」と呼ばれる現象を引き起こし、パフォーマンスに影響することがある。脳の原始的な部分がショートすることで、理性的な部分が無視され、ストレスホルモンが全身を駆け巡るのだ。その結果、選手は「戦うか、逃げるか、固まるか」という反応に陥りかねない。パニックして判断を誤ったり、考えなくてもできるはずの簡単な技術に意識を向けすぎたりすることがある。