ある疾患にかかったときに、どんな遺伝子発現プロファイルになるかは、GEO(Gene Expression Omnibus)というビッグデータベースがあって、70万プロファイルも入っています。一方、薬剤を入れたときの遺伝子発現プロファイルについては、米国ブロード研究所の天才集団がCMAP(Connectivity MAP)というものをつくりました。5種類のがんの培養細胞に1309の化合物を与えると、約7000の遺伝子発現プロファイルが得られるというデータベースです。両者のパターンを比較して逆相関であれば、薬剤の有効性が期待できるというわけです。また、疾患時と薬剤投与時の遺伝子発現プロファイルが正の相関関係にあれば、その薬は毒性・副作用を持っていることが予測できます。