マーケットプレイスの創造者としてのUberにとって大事なのは、「マルチサイド」における需給のマッチングが速やかになされることにあり、そのため、ある時点でドライバーが供給過剰になり、個々のドライバーからすれば稼働時間を伸ばすか(=残業を増やす)、Uberの設定するインセンティブプログラムに依拠した行動を取るか、という限られた選択肢を選ぶしかなくなる。ここで問題となるのは、Uberを「専業」にしている人と「副業」にとどめている人が、特にUberから区別されていないことで、その結果、皮肉なことに、副業に留めている人のほうが、ドライバーとしての稼働率を上げようとするUberのアルゴリズムの判断によって、割の良い条件を示されることになりがちだ、ということだ。

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