「日本人が喜ぶものをということで、ナンはどんどん大きく、甘く、ふかふかになっていきました。また、意外と気づきにくいところで大きかったのが、カレーのグレービー(汁気)の分量です。以前はグレービーと具の分量はおおよそ半々だったのが、グレービーが多いカレーに慣れ親しんだ日本人のニーズに応え、今やグレービー8・具2くらいの割合になっています。
ほかにも、以前はあったインドの前菜は生野菜サラダに変わり、さらに近年はそれを生春巻きに変える店もあります。こうして日本人が好みそうなものを徹底的に追求することで、他国のインド料理にはまずない、日本ならではのスタイルが生まれました」