英国のロマン派を代表する詩人ジョン・キーツです。キーツは詩人というものについて、次のように語っています。
「詩人はあらゆる存在のなかで、最も非詩的である。というのも詩人はアイデンティティをもたないからだ。詩人は常にアイデンティティを求めながらも至らず、代わりに何かほかの物体を満たす。神の衝動の産物である太陽や月、海、男と女などは詩的であり、変えられない属性をもっている。ところが、詩人は何ももたない。アイデンティティがない。確かに、神のあらゆる創造物のなかで最も詩的ではない。自己というものがないのだ」