「よう、そんなこと聞くなぁ」ということを浜田さんに尋ねてました(笑)。「ツッコミって何ですか?」という根源的なことから、話の振り方みたいな実践的かつ基本的なこともイチイチ聞いてました。
けど、それに対して、全部答えてくれるんです。「分からんけど、オレやったら、こうすると思うわ」「オレは、こう思うわ」という言い方で。
食べ物一つでも、本当に勉強させてもらいました。
「エエもん、食いに行こか?」
「そんなん申し訳ないです…」
「いや、ちゃうねん。単純にエエもんを食いたいんじゃなく、お前にそれを食べといてもらいたいねん」
そういう感じで毎回本当にエエもんを食べさせてもらいました。一食で一人何万円もするような食事なんて、当時の僕の感覚からしたらありえない食事でしたけど、そういうお店にわざと連れて行ってくれるんですよ。
そこで、浜田さんが言われてたのは「幅を作りなさい」ということでした。例えば、今日、晩飯で何万円のものを食べたら、明日は何百円のものを食べなさいと。それが人間の振れ幅やし、上を知らんかったら幅にならないからと。