本からいろいろなことを教わりました。幼いころに本が好きだったのは、ひとりっ子だったからです。兄弟と呼べる人間が周りにいない僕には、本と猫、そして、もちろん音楽くらいしかなかった。スポーツにも興味はありませんでした。本好きというタイプの子どもでした。

そんな僕が10代になって、手に取ったのがロシア文学の作品です。トルストイやドストエフスキーといった人たちです。小説は長ければ長いほどいい、そんな気がしました。大学へ通っていたときは、作家志望の仲間が大勢いましたが、自分には書く才能なんてないと思っていました。だから、音楽に関わる仕事にと、自分でジャズ・バーを始めたのです。

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