学士以上の学位をもつ米国人の労働時間は、1980年以降に10パーセント近く増加していることが明らかになっている。
この現象が加速したのは、製造(Manufacturing)が「ニューロファクチャリング(Neurofacturing)」へとシフトしたためだ。ニューロファクチャリングとは経済学者による造語で、知的能力を必要とし、ほとんどの時間をインターネットに接続している事務系の仕事を指す。
具体的には、ソフトウェアのプログラミングやマーケティング、広告、コンサルティング、出版などである。こうしたシフトの理由のひとつは、インターネットによって日々のあらゆる時間が「労働可能な時間」に変わってしまったからだと、研究論文は強調している。
「パーソナルコンピューターによるイノヴェイションと、インターネットをベースとしたコミュニケーションによって、週の労働時間が通常の40時間を大幅に超えるような働き方を、それぞれの労働者が選択できるようになった」