NASAによる地球・宇宙間の輸送費は1ポンド(約454g)あたり数千ドル(数十万円)に上るので、食料は可能な限り軽くコンパクトかつ長期保存できなければならないのだ。ISSではマッシュポテトやシュリンプカクテル、照り焼きチキンなど数百ものメニューが提供されているが、そのほとんどは脱水加工されている。
もうひとつの特徴は、コールマンが言うように「何でもクタクタに煮込んだみたいになっている」ことだ。これはNASAと食べかすとの全面戦争の結果である。地球上では食べかすをこぼしても下に落ちるが、微小重力下では食べかすが空間に拡散してしまうため、重要な機材の内部や宇宙飛行士の肺にも入り込んでしまうのだ。