フードデリバリー・サービスのドアダッシュ(DoorDash)を見てみよう。ドアダッシュは最近、コロナ禍による需要の急増で波に乗り、現在の資金調達額の総計は25億ドルに上る。しかし2013年に資金調達を始めた当初、ベンチャーキャピタリストは、このスタートアップ企業を現金輸送車1台分の資金で支援することはなかった。
リスクが高すぎたし、そのような投資を行ったとしたら、必要に応じて戦略を変更することができなかっただろう。その代わりにベンチャーキャピタリストは、11ラウンドにわたる資金提供で段階的に投資を実施した。
2016年のラウンドでは、ドアダッシュの戦略の実行可能性に対する疑問から、前のラウンドよりも株の売値が下がっていると報告された。そこでドアダッシュは、重要な路線変更を行った。レストランを新たにサービスに加え、ドライバーの賃金を調整したのだ。すると市場シェアは拡大し、企業価値も上昇した。