シリーズ第1作の『トイ・ストーリー』(95年公開)に出てくるキャラクターの髪の毛や服、周りにあるものの動きなどをよく見るとわかると思いますが、実は自然には動いていません。当時はまだ「自然に動かす技術」が存在しておらず、「シミュレーションをするチーム」さえありませんでした。『モンスターズ・インク』(01年公開)のときですら、本当に1着、1体……そんな小さな数でコンピューティングしていました。
その後、どんどんプロセッサーが速くパワフルになってコンピューティングの時間も短くなり、『メリダとおそろしの森』を制作しているころに、キャラクターの細部も含めてすべて一度にシミュレーションをすることができたとき、ものすごく技術が発達したんだなと感じたことを覚えています。