リベラルのRBGの空席をトランプが指名した保守のバレット判事が占めるとなると、9名からなる最高裁判事の保守とリベラルのバランスは6対3に変わり、圧倒的に保守が優勢になるからだ。しかも、最高裁判事は終身職であるから、おいそれと空席は生まれず、概ね1世代はその状況が続く。それだけの時間があれは、人びとの意識の上でも社会の保守化はさらに進む。特に、中絶やLBGTQに関する法制は保守の望む方向へと傾いていくことだろう。この変化は福音派などの宗教右派と呼ばれる人たちが切望してきたものだ。一方、中絶の維持やLGBTQの権利の拡大、あるいはマリファナの合法化などを望むリベラルの団体からすれば完全に逆風である。