「常識とは、積極的に考える必要のないことに関する知識です。たとえば、部屋から出るにはドアを開ける必要があるとか、コップを叩くと水がこぼれてテーブル上の携帯電話が壊れてしまうとか。わたしたち人間は、そのような知識が頭のなかにあり、適切なタイミングでそれを思い出すことができます」

常識を構築するためには「想像力」が重要だとディレープは考える。

「たとえば、『ジョンは壁に釘を打った』という言葉があります。釘が水平なのか、垂直なのかを聞かれれば、あなたはジョンが壁に釘を打ち込もうとするシーンを想像しながら質問に答えますよね。これらの言葉から、頭のなかでシミュレーションをつくることができる。そのシミュレーションには、部屋の構成、壁、釘、ハンマーはなにか、釘を打つための物理法則はどんなものかという知識が必要です。これらの知識はすべて常識の一例であり、それを正しい順序で呼び出すことが常識なんです」

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