・世界はただひとつの指令に従って動く、というものだった。目標はひとつ。エネルギーの拡散だ。
・竜巻の渦、細かく起伏した川床、雪の結晶。これらはみな、「散逸構造」の例です──すなわち、エネルギーをより効率的に分散させる構造になるために、自ら整然と並んだ分子の集まりです。
・エネルギーをよりよく分散させるために、物質が自ら秩序を作り出すわけです。自然は──無秩序を促すために──秩序の小さなポケットを作ります。そうしたポケットはシステムの混沌を高める構造を具え、それによってエントロピーを増大させるのです。