地名(スペイン風邪)や人物(クロイツフェルト・ヤコブ病)、動物(鳥インフルエンザ)にちなんだ名前は使えなくなっている。

医療情報サイト「Stat」に1月に掲載された記事によると、香港市民は2003年当時、「SARS」という名称を嫌っていた。SARSは「Special Administrative Region in China」つまり「中国の特別行政区」の頭文字をとった略称の一部を含み、香港に対する皮肉のようにも感じられたからだ。

その10年後の事例では、オランダの研究者が病原体のコロナウイルスを「HCoV-KSA1」と名付けた。今度はサウジアラビアの指導層がお気に召さなかった。「Human Coronavirus, Kingdom of Saudi Arabia」つまり「ヒトコロナウイルス、サウジアラビア王国産」と読み取ることができたからだ。この病気は結局、「MERS(中東呼吸器症候群)」と呼ばれることになったが、これでもまだ中東全体を非難しているようにも聞こえてしまう。

更新情報知らせます はい 不要