ヴァージンの宇宙旅行の方法はユニークなものだ。ベゾスのブルーオリジンは、宇宙に人を送る際に従来のような方法を用いる。つまり、乗員は7段の階段を上って巨大なロケットブースターの上に接続されたカプセルに乗り込み、文字通り空に向かって飛び出すのだ。
これに対してヴァージン・ギャラクティックの技術は、マイクロソフトの共同創業者ポール・アレンが所有していた企業がもともと開発したもので、製造はScaled Compositesという企業が請け負っている。ロケット推進機を搭載した輸送船が、それより大型の双胴の航空機の下に取り付けられた構造だ。
乗組員はSUVを運転して宇宙船のところまで行き、小さな金属製の階段を約6段上ってハッチにたどり着く。45,000フィート(約14km)ほどの高度に達すると、宇宙船は母船から切り離しされる。
こうしてUnityが切り離されると、パイロットがロケットに点火する。最高高度は約55マイル(約90km)で、かろうじて無重力状態が体験できる高さだ。
それを「大気圏外」と呼んでいいかどうかは、どの機関の定義を使うかによる。米国防省は、100km上空の「カーマンライン」を超えない限り宇宙飛行士とは認めない。一方で米連邦航空局(FAA)の基準はもっと緩く、50マイル(約80km)を超えれば宇宙飛行士の記章が授与される。