驚いたことに、私が見た患者のほとんどは、1週間ほど前から発熱、咳、胃もたれ、倦怠感などの症状が出ていたが、来院するまで息切れは感じていなかった。肺炎は明らかに何日も続いており、来院した時はすでに重体になっていることが多い。

私が診た新型コロナ肺炎患者の大多数は、トリアージ時の酸素飽和度が著しく低く、一見通常生活を送れないような状態なのに、挿管の準備をする時でさえスマホをいじっていた。呼吸は速いし、胸部レントゲンでは危険なほど酸素濃度が低く、ひどい肺炎であったにもかかわらず、見た目には比較的最小限の苦痛を抱えているだけだったのだ。

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