カトリーナの直後、銀行の従業員たちは、自身の生活もままならなかったにもかかわらず、ハリケーンの壊滅的被害を受けた約40店舗の支店の床、棚、金庫、それに浸水した地元のカジノの残骸をあさった。濡れて泥だらけになった現金をすくえるだけすくい、ビニールのゴミ袋に詰めた。そして、洗濯機と乾燥機を発電機につなぎ、アイロン台をいくつも並べて、現金を丁寧に洗い、アイロンがけした。文字通り、お金を「洗浄」したのだ。

次に、店舗の外に折りたたみテーブルとタープを設置し、現金を求めてやってきた人全員にそれを配布した。住民は持ち物をすべて流されてしまったため、身分証を持っている人はほとんどいなかった。システムが使えないので、従業員は、紙切れに各自の名前、住所、社会保障番号と「引き出し額」を記録した。

 この間に合わせの営業で、ハンコックは洗浄した現金を4200万ドル配布した。

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