日本の公的刺激策は限界に達しつつあるのか。

 10年物日本国債の利回りはわずか1.2%程度であるにもかかわらず、日本は巨額の公的債務を抱えているため、利息の支払いだけで政府収入の4分の1以上が消えてしまう。

 国際通貨基金(IMF)は、日本の年間赤字は今後10年ほぼGDPの7.5%程度で推移すると予想している。そうなれば、いずれ投資家は日本の返済能力に懸念を抱き始めるだろう。

 それは日本がデフォルト(債務不履行)に陥る公算が高まるからではない。日本の債務はほぼ国内の投資家が円で保有しているため、いざとなれば日銀が紙幣
を増刷すれば済むからだ。それよりも、政府には赤字を統制・削減する能力がなく、紙幣増刷は債務の貨幣化に直結するとの懸念が払しょくできなくなる可能性
があるためだ。

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