脳はタスクごとに注意を切り替えるのが困難であることがわかっている。多くの場合、注意の一部は中断されたタスクに集中したままで、新しいタスクに完全に切り替わらない。ルロイはこれを「注意残余」と名づけた。
注意残余は、タスクを完了させることへの私たちの基本的な欲求が、脳が注意を転換するのを困難にしているために起こる。注意の転換が必要なときでも、未完成のタスクを脇に置かず、執着してしまうのだ。
自分の注意が次のことに移ったと思っていても、少なくとも完全には移っていない。前のタスクに残ったままだ。その結果、新しいタスクに認知資源の一部しか使わず、パフォーマンスが低くなるリスクを招いてしまう。