鶏小屋に住んだ最初の日から七面鳥は、朝の九時にえさがもらえることに気づいていた。
しかし、結論を急ぐことはしなかった。けれども、雨が降ろうが日が照ろうが、春も夏も、
毎日朝の九時になるとえさがもらえた。そこでついに、ここには相関関係があるに違いないと
確信するに至った。「毎朝九時にえさがもらえる。だから明朝の九時にえさがもらえないこと
はあり得ない」と。無数の観察を重ねた結果、二つの異なった出来事のあいだに相関関係が
あることを疑わなくなった七面鳥は、帰納法を通して、確固たる一般法則を打ち立てたのだ。
しかし、残念なことに、七面鳥の確信はその翌朝、無残にも裏切られることになった。
その日はクリスマス・イブの日だったのだ・・・・