意中の後継者をCEO選考委員会に選ばせるために、「アジェンダ・コントロール」する事例を紹介している。
15名のCEO選考委員が3人づつの意見グループに分かれているとする。それぞれの好みの順序は次の通りだ。
1グループ マット>ジェフ>ラリー>カーリー>モー
2グループ マット>モー>カーリー>ラリー>ジェフ
3グループ モー>マット>カーリー>ラリー>ジェフ
4グループ ジェフ>モー>カーリー>ラリー>マット
5グループ ラリー>ジェフ>カーリー>モー>マット全員の単純投票だと、あなたが絶対後継にしたくないマットが2つのグループから一位指名を受けているので6票獲得し、モー、ジェフ、ラリーがそれぞれ3票で、カーリーは0票。マットが次のCEOになる。
しかし、トーナメント方式で決めようとCEO選考委員会に提案し、まず最有力候補二人から始めようとマットとモーの一騎打ちから始める。
そうすると1,2グループはマットを選ぶが、3,4,5グループではモーがマットよる上なので、モーは9票獲得し、モーが勝ち抜く。勝者はジェフと一騎打ち、その勝者がラリーと一騎打ち、その勝者がカーリーと勝負する。
そうするとなんと全員投票では一位指名ゼロだったカーリーがCEO指名を勝ち取るのだ。
つまり
第1戦 マット<モー
第2戦 モー<ジェフ
第3戦 ジェフ<ラリー
第4戦 ラリー<カーリーという結果になるのだ。