まず2種類のビールを準備します。1ドル80セントの特価ビール(A)と2ドル60セントの高級ビール(B)の二種類のビールを棚に並べておきます。仮に最高の品質を100とすると、Aは50、Bは70という判定がされています。
この場合、二対一の割合でBのビールの方が売れました.
次に、もう一種類ビールの数を増やします。Cは1ドル60セントで品質は40です。このCを加えてもCが売れるということは無かったのですが、先ほどの二つの選択に変化がでます。Aのビールの売上が上がったのです。
多分選択肢が二つの場合は、見栄的な要素で「良い物を買わなくちゃ」という心理が働いてBの高級ビールが売れたのでしょうが、Cという激安品が出た事でAのビールでも「そこそこの選択をした」という心理的な結果を得る事(選択の正当化)ができるようになったからではないと書かれています。
さらに選択肢を加えます。Dは3ドル40セントと他に比べて非常に高く、品質はBをやや上回る75という評価です。さて、この場合どのような売れ行きを見せるでしょうか。
最高級であるDは購入者の10%に選択され、残り90%がBの高価なビールを選択した、という結果が書かれています。この場合はAもCもまったく売れなかったようです。