多くのEVの航続距離は300マイル(約482km)未満で、バッテリーの再充電には1時間以上かかる。そしてリチウムイオン電池は10年以内に容量の3分の1近くを失い、可燃性物質のため安全上の深刻なリスクをもたらす。

この一連の問題に対する解決策として何十年も前から知られている技術が、全固体電池である。液体の電解質(電極間でリチウムイオンを運ぶもの)の代わりに固体の電解質を使うという、一見すると単純そうなアイデアに基づく技術だ。

全固体電池はバッテリーの負極(アノード)に金属リチウムを使用する。これらの組み合わせにより、リチウムイオン電池のエネルギー密度を飛躍的に高め、超高速充電が可能になり、しかもバッテリー火災のリスクを排除できる。

しかし、過去40年にわたり、こうした期待に応える全固体電池の開発の成功例はなかった。

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