・日本は、世界人口の2%に満たない人口で、世界で貿易される穀物の10%近くを輸入している。トウモロコシに限れば、国際貿易される量の2割を日本一国で輸入しているのである。
・日本政府は「輸入先の多様化」による安定供給の実現を目指しているが、実際にはそれも困難である。トウモロコシでも、大豆でも、小麦でも、これらの品目を輸出している国が非常に限られているからだ。トウモロコシであれば、世界貿易の8割を米国・ブラジル・アルゼンチンの三ヶ国が占めており、大豆の場合には同じ三ヶ国で、世界貿易の9割を占めている。小麦の場合には、米国、EU、ロシア、カナダ、豪州、ウクライナの六ヶ国・地域で、8割を占めている。