アメリカの心理学者チャルディーニが行った実験で、次のようなものがある。
最初の依頼「これから2年間、毎週2時間ずつ青年カウンセリングプログラムに参加してもらいたい」
第2の依頼「ボランティアとして、1日だけ、子供を動物園に連れて行ってもらいたい。」最初の要請はほとんどの学生が断った。断った学生に第2の依頼をすると、約50%の学生が引き受けてくれた。ところが最初のステップを踏まず、いきなり第2の要請をすると、17%の学生しか承諾してくれなかったのである。
この方法は、外交交渉でよく使われる。以前の経済交渉で、アメリカが常套手段にした方法がこれである。最初に、とんでもない要求を突きつける。相手が断ると、要求を下げてくる。下げてきた要求の方がアメリカの狙いだったりする。