「です」って「だ」の丁寧な表現ですよね?
 
 であれば「です」は基本的に「だ」で言い換えられなければいけません。
 
 でも「しつこくないだ」は変。
 
 「この花はきれいです。」と「この花は美しいです。」、この2つの文は似ていますが、「きれいです」は正しいけど「美しいです」は変。
 
 
 
 分かります?この感覚?
 
 
 
 実は「美しいです」という表現は、英語の授業(テキスト)でも使われますし、現在では「慣用的に使っていい」とされています。
 
 でも、文法的には正しくない。
 
 「きれいだ」はいえても「美しいだ」はいえない。
 
 理由は簡単です。
 
 「きれい」は熟語で名詞「綺麗」です。
 
 でも「美しい」は形容詞です。
 
 ま、このレベルは「慣用的にオッケー」なんでぎりぎりセーフ。
 
 
 
 でも「うつくしくないです」「おいしくないです」は変。
 
 丁寧表現として「です」を使いたいわけなんですが、「ない」の丁寧な表現は「ありません」です。
 
 「美しくありません」が正解。
 
 あるいは「美しくございません」(ウ音便になりますので「美しゅうございません」ですかね?)
 
 
 
 ま、話し言葉なんてものは、時代とともにどんどん変わっていくものなので、10年後には国語審議会なんかで「ないです」は慣用的にオッケーってお墨付きが与えられるかも知れません。
 
 ここで言いたいのは、文法云々のレベルではなく、感覚として綺麗な日本語、分かりやすい日本語は「たしなみ」によってしか身につかないということです。
 
 自分の書いた、話した言葉が、ちゃんと伝わるものになっているかは、文法的にチェックすることは「本人にはほぼ不可能」なのであって、「センス」にかかってきてしまうものだ、と。

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