・ミケランジェロがダビデ像を造ったときのこと。完成間近という時期に、市長が視察にきた。すると市長は「ダビデの鼻が少し大きくないか」と言う。そこでミケランジェロは、「はい」と返事をし、するすると八メートルもある像の顔の部分に登り、なにかノミをふるうようなかっこうをしながら、こっそりと、ポケットに入っている大理石の粉をパラパラ落としたのである。その様子を見た市長は、「ちょうどよくなった」と言ったというのだが、実際、ミケランジェロは鼻を削ってはいなかった。
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・ミケランジェロがダビデ像を造ったときのこと。完成間近という時期に、市長が視察にきた。すると市長は「ダビデの鼻が少し大きくないか」と言う。そこでミケランジェロは、「はい」と返事をし、するすると八メートルもある像の顔の部分に登り、なにかノミをふるうようなかっこうをしながら、こっそりと、ポケットに入っている大理石の粉をパラパラ落としたのである。その様子を見た市長は、「ちょうどよくなった」と言ったというのだが、実際、ミケランジェロは鼻を削ってはいなかった。