iPhone 4Sでまず何より大きな改良は新しいA5プロセッサーの採用だ。A5はデュアルコアで、処理速度が現在のA4の2倍速く、描画速度は7倍速いという。またAppleはデータ転送速度も速くなっていると主張している(ダウンロードが最大14.4 Mbps、アップロードが最大5.8 Mbps)。

第2に、CDMA/GSM両用のチップ(正確には送信用、受信用あわせて4個のチップ)が採用され、iPhone 4Sは名実ともにグローバル携帯に進化した(異なるキャリヤ向けに異なる機種を用意しないですむようになったので製造コストの引き下げにも寄与しただろう)。アンテナも再設計され、性能が強化された。AT&Tは大いに喜んでいるに違いない。

第3に、カメラが大きく改良された。iPhone 4の6割増の800万画素のCCDが搭載されただけでなく、取り込める光の量が73%増え、記録速度も33%速くなった。このカメラには高性能の赤外線フィルタと5層のレンズが組み込まれており、画像の鮮明さが30%増したとされる。またカメラはiPhoneで断然一番多く使われる機能であることを考慮して、ホームボタンをダブルタップするとカメラ機能が呼び出される仕様になった。カメラ機能を呼び出して最初の写真を撮影するまでの時間は1.1秒、その後は0.5秒ごとに撮影ができる。1080pのビデオ撮影も可能だ。

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