VRは日本語では「仮想現実」が定訳だが、この「仮想」という語がVRの理解を著しく妨げているという議論が昔からあることをまず指摘しておきたい。英語の“virtual”の語義は「事実上の、実質的な」で、つまりVRとは「仮に現実だと想うもの」というよりは、「本質的に現実と同じもの」といったニュアンスだ。だからVRの訳としては「実質現実」あたりが本来はふさわしいはずだ。「仮想」とすることは、VRの世界がリアルな世界とは「別」ものだという勘違いを促してしまう。

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