麹町署よると、鈴木容疑者はオイルショック直後に失業し、地下鉄のトンネル内に住み着くようになったらしい。それ以来、一度も地上に出ていないという。この供述が事実なら、30年以上に渡って地下鉄トンネル内に住んでいたことになる。
同容疑者は、朝から夜にかけてはトンネル内の薄暗い場所を移動しながら過ごし、終電後に人がいなくなるのを見計らって駅構内に入ってゴミ箱を漁り、食料を確保していたようだ。
東京メトロと都営地下鉄では10数年前から、複雑で広大な地下鉄トンネル内を自由自在に徘徊する男の存在を掴んでいたものの、捕獲はおろか、所在地を把握することもできていなかった。
鉄道マニアの間では「地下鉄仙人」などと崇められ、その姿を見たら幸福になるという伝説も生まれていたという。

鈴木容疑者は「(30年前に)ちゃんと切符を買って(地下鉄構内に)入った。一度も出ていないのだから不法侵入ではない」と容疑を否認しているという。

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