ピーラー氏とラルフス氏は、結局レザーに3つの製品(自転車用ラック、鍵用トレー、食洗機用マグネット)を売却した。それらの製品すべての売却額は明らかにしなかったが、ピーラー氏は、合計で数十万ユーロ(数千万円)だったと語った。
ロジスティクスの面で言えば、レザーへの製品売却は、EAN(Amazonの各製品に割り当てられる欧州市場固有のコード。米国ではUPCと呼ばれる)上の移転の問題に過ぎなかった、とピーラー氏は語る。製品レビューなどのメタデータがEANに紐付けされるため、レザーが独自のアカウントで自転車用ラックの販売を開始しても、製品のメタデータがEANとともに再び表示される。レザーはピーラー氏とラルフス氏のセラーアカウントにアクセスできるわけではなく、ふたりが計画しているより大規模なフルフィルメント by Amazon(FBA)ビジネスの経営権を握るわけでもなかった。それなりの金額の取引と引き換えに、レザーは特定の製品のIDと独占販売権を買ったわけだ。