COVID-19で死亡した人の脳はアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患で死亡した人の脳と驚くほど似ており、炎症の分子マーカーが顕著に現れていたことが報告された。COVID-19による入院患者の約3分の1はブレインフォグ(頭にかすみがかかったようにぼんやりする症状)や記憶障害、集中力低下、抑うつなどの神経症状を訴えており、これらの症状は長期的なCOVID-19の後遺症でも見られ、長引く症状の一部として持続する可能性がある。

この研究では死亡したCOVID-19患者の脳には大きな炎症が見られたが、その脳組織にはCOVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2は見つからなかったという。それゆえ、ウイルス感染が全身の炎症反応の引き金となり、それが脳内の神経炎症を誘発すると考えられている。

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