・集団の苦痛や死を目の当たりにしてもあまり痛みを感じないのは、それがまさに「集団の規模」で起こっているからだ。脳はその苦しみがどのようなものなのか、把握するのが苦手なのである。人間はごく少数の人が苦しんでいたり、一人が窮地に立たされたりするのを見たときのほうが、行動を起こす可能性が高い。

・私たちは災害で20人が死んだと聞いたとき、1人が死んだときの20倍悲しむわけではない。

・隠れた脳には1人の死と100万人の死の違いを区別するための目盛りがないのだ。

・多くの状況で、私たちは10人が死んだときには、1人が死んだときの2倍も悲しまないどころか、実際は悲しみが「減ってしまう」傾向が示されているのだ。

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