・およそ700万年前に、一部の類人猿が森を出る危険を冒し、開けたサバンナに足を踏み入れた。この移動はサルの消化器系に一つの酵素ができたことが原因だったという説がある。この説によれば、サルはその酵素のおかげで熟していない果物を食べることができるようになったが、類人猿(とその子孫の私たち)は、今日にいたるまでそれができない。そのためサルは、いつでも食べ物が手に入るようになったが類人猿の食べ物は、彼らが食べられるようになる前にあらかた消えてしまうので、少なくなってしまった。類人猿が生き延びるには、木から降りて森床や、森のはずれで暮らすしかなかったのだという。