・スタンダード・アンド・プアーズがアメリカの長期信用格付けを引き下げたにもかかわらず、この衝撃で暴落した株式市場から引き揚げた資金を投資家が避難させた先は、他ならぬアメリカ国債だった。それは当然の成り行きだった。なにしろ、市場がパニックになり、投資家が保有株を売って多額の現金を手にしたら、そのカネはどこかに行く必要があるからだ。それが行き着いた先が、一般通念では行くべきではないし、行くはずもないとされるところ、すなわちアメリカの長期国債だったのだ。迷ったときは、知っている悪魔を選べというわけで、この場合はそれがアメリカ政府だったわけだ。

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