ソ連のスパイだった1970年代の日課の中心はデッド・ドロップの準備と確認だったと記している。レズンは著書で「空いた時間はすべて、こうしたデッド・ドロップの場所を探すために費やす」と、記している。
「人目につかない場所を見て回る。スパイはそうした場所をいくつももっていなければならない。間違いなくひとりでいられ、尾行されていないことが確認でき、秘密の書類や物を隠しても、通りにいる子どもたちや偶然通りがかる人に見つかることがない、と確信できる場所だ。建築工事が進行中だったり、隠したものがネズミやリス、降雪や降雨でだめになったりすることがあってはならない。スパイはそんなデッド・ドロップの場所をたくさん用意しておく必要がある。同じ場所を二度使ってはならない」