自社や提携会社が所有するラウンジなら、乗客が利用する限界費用は小さいため問題ない。ただし、自社のラウンジではない場合、1回の利用につき約25ドルを航空会社が請求される。この料金を顧客に転嫁することは考えられない。上級クラスのチケット料金には、こうした特典が含まれているからだ。

 そこで、アラカルト・オプションならこんなふうに提案できる。「このチケットはラウンジをご利用いただけます。利用しない場合は250マイルを加算させていただきます」。ラウンジの利用が1回25ドルとすると、このオプションでラウンジを利用しないことを選択した乗客1人あたり、航空会社は22.50~24.75ドルの利益を得る。

 さらに、ラウンジに価値を見出している人は無料で利用できるから、すべての乗客の感情を損ねることはない。つまり、ウィン・ウィンの方法で無駄をなくすことができるのだ。22.50ドル以上の利益と、このオプションを利用するビジネスクラスの乗客数をある程度、適正に見積もることにより、年間数百万ドルの節約になる(このオプションを追加するためのコストを除く)。

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