「紙幣はもはや古代のテクノロジーで、決済には不便だ。モノだから手元に置いておける量には限りがあるし、使っているうちに破損する。なくしたり盗まれたりすることもあるだろう。21世紀という時代には、より便利で安全なかたちのお金が求められている。携帯情報端末やインターネットを使ってどこからでもアクセスできるようなお金だ。もちろん、米国民にとって“便利”なものは、発展途上国の人々には革新的であると受け止められるだろう。こうした国々の政府は、その多くが自国の通貨に対して無責任な態度をとっている」
ティールは最後に、この経済的な変化がPayPalというビジネスにとってどのような意味をもつかを説明した。「この会社は、決済サーヴィス分野におけるマイクロソフトになれる可能性を秘めていると確信している。世界の金融のOSをつくっていくんだ」