最初のワクチン接種を受ける前に新型コロナウイルス「SARS-CoV-2」の抗体が陽性だった人の免疫反応は驚くほど異なっており、接種してからわずか数日で高レベルの抗体を産生したことが明らかになっている。感染歴のある人の免疫反応は、そうではない人の10~20倍であり、2回目のワクチン接種後もほぼ同様の結果が得られたという。
これらの情報をもとに2月12日、フランスでは新型コロナウイルスの感染歴がある個人は、通常2回の接種が必要なワクチンに対して1回の接種を奨励している。持続的な免疫記憶をつくるにはしばしば2度目の接種が必要とされるが、すでに感染歴がある個人は免疫記憶の一部をもっているとみられ、回復の3~6カ月後にワクチンを1回接種するだけでこの免疫記憶を十分に呼び覚ませるというのだ。