「よく言われているのは『3割論』。広告主が支払った3割ほどしか入ってきていない。これによる単価安というのを今までは受け入れていたというか、どうしようもないと思っていたところもあるんですが、これではまともなメディアは運営できないということですね」

 広告主が支払った広告費は紙媒体の時代には、代理店手数料を差し引いた7〜8割程度はメディアの収入となってきた。しかしインターネット広告になって、配信事業者が中間に複数社介在し、それぞれが手数料を設定しているため、最終的にメディアに入るのは、広告主が支払った料金の3割程度と巷間いわれており、この構造が一層の単価安を生んでいる。

 1PVあたりの売上は媒体によってさまざまだが、仮に0.1円程度であるとすると、月間1億PV(ページビュー)であったとしても売上は1千万円。月間1億PVを超える実績を持つサイトは大手メディアのサイトであっても多くはない。

「1億PVといったってそう簡単なPVじゃありませんから、1億PVをまともなメディアがちゃんと出そうと思ったら、記事本数であるとか、取材であるとかコストがかかりますよね。それが月1千万円程度の売上ではメディアとしてやっていけないですよ」

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