パンダの行動を観察したところ、馬ふんの上で転がるなどして体になすり付ける行動が雌雄問わず計38回見られた。この行動が起きたのは16年11月から17年4月までで、ほとんどは気温が15度から氷点下5度の寒い日だった。

 排せつされたばかりの馬ふんには、馬が食べた植物の精油成分である「ベータ・カリオフィレン」や「カリオフィレンオキシド」が含まれる。培養細胞を使った実験で、これらの物質は温度センサーの役割を果たすたんぱく質「TRPM8」の働きを阻害し、寒さを感じにくくすることが分かった。これらの物質を干し草に加え、北京動物園で飼育するパンダに与える実験でも、体になすり付ける行動が見られた。

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