UberやLyftを「シェアリング・サービス」とはいわず「ライドヘイリング・サービス(配車サービス)」と呼んでいる。理由は、ここまで経済的現実となったUberやLyftのサービスには、もはや、もともと「カー・シェアリング」という言葉に込められていた「乗り合い通勤」のような相互扶助のニュアンスが伴っていないからだ。それはAirbnbにもあてはまり、所有している家の中の「空き部屋」の利用を融通する段階はとうの昔にすぎている。UberにしてもAirbnbにしても、サービスを提供する側が必要な資産──自動車や不動産──をわざわざ新規に調達し、そこから計画的に利益を出すビジネスに変わっている。