コロナ禍の影響を受けなかった業種:住宅、電気・ガス・水道、金融サービス、料理のデリバリー・テイクアウトなど。家計にたとえれば、これらの業種の企業への支払いは「固定費」のようなものだ。簡単には減らせない。このカテゴリーは米国の消費の約46%を占めていて、支出額が落ち込むことはなかった。
ロックダウンの影響は受けたが、ソーシャル・ディスタンシングの影響は受けなかった業種:自動車などの耐久財がこれに該当する。これらの業種は、ロックダウン(都市封鎖)により大打撃を被ったが、ロックダウンが解除されると、力強い回復を遂げた。しかも、多くの場合はコロナ危機前の水準を完全に回復し、場合によっては危機前の水準を上回るまで成長した。これらの業種が米国の消費に占める割合は約16%だ。
ワクチン頼みの業種:運輸、レクリエーション、フードサービスなど。これらの業種の一部は、ロックダウン解除後に大幅な回復を見せたが、ほとんど回復をしていない業種もある。コロナ危機前の活動レベルを取り戻せていなケースもある。これは、感染リスクが原因だ。これらの業種は、米国の消費の約38%を占めている。
したがって、力強い景気回復がさらに続くかどうかは、第3のグループの動向に左右される。第2のグループはすでにほぼ回復しており、第1のグループはそもそも業績が落ち込んでいないからだ。