酸素の保存と輸送は、約マイナス184℃以下という極度の低温に冷却された液体酸素の状態で行われる。そのほうが安全なうえ、スペースを大幅に節約できるからだ。

ところが、患者の呼吸補助に使うには液体酸素を気体にしなければならない。この際に使われるのが、アルミニウム製のコイルで構成される気化装置だ。装置の異常は、このコイルの表面に空気中の水分がたまって凍結することから生じる。コイルの内側の酸素の温度が低下し、患者に送るべき酸素の流れを制御する部分が機能不全に陥ってしまうのだ。

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