高級ファッションブランドのグッチ(Gucci)はここ数年、中・上流階級の白人女性という従来の顧客層だけでなく、もっと若く多様な消費者からも支持を集めている。おかげで顧客の平均年齢はわずか2年で10歳以上の若返りを遂げたという。
この新しいオーディエンスに食い込むための当初の戦略は、普通に着られてしかもブランド自慢ができるステートメントピース、たとえば「グッチのベルト」とか「グッチのローファー」のような商品を財布に優しい価格で打ち出すことだった。
だがカルヴァーホ氏の話によると、最近はグッチのトップデザイナーのひとりであるアレッサンドロ・ミケーレ氏がストリートウェアやスケートボードといった自身のルーツに立ち返り、そこからグッチが若い世代にアピールするためのインスピレーションを得ているという。
「ハイエンドのファッションブランドに必要なのは、若い世代を相手に、彼らのルールに従って語りかけることのできる人材を組織のなかに養うことだ」