過去に米国西部では、外来種であるロシアアザミを防除するために、研究者たちによって「boring moth」(この「boring」は「退屈」の意味ではなく「穴を開ける」という意味)と呼ばれる穿孔性の蛾が導入されたことがある。

「状況は悪化しました。蛾は確かに枝先に食いついて穴を開けたのですが、それによってロシアアザミが枯れて地面を転がる際に種子を落としやすくなってしまったのです」

「つまり、これは失敗でした。ロシアアザミを防除するどころか、その勢力拡大を促すことになってしまったのですから。こういったことも起きます。生物学の問題はなかなか厄介なのです」

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