「実は(七番勝負が)5勝1敗で最終局を迎えたことを対局直前に知って本当にビックリしたんです。あのメンバーなら、ファンの方も予想されたようですけど、新四段が普通に戦えば1、2勝がいいところだと思います。しかし、デビュー間もない藤井さんが5勝したと聞いて、心底驚きました。だから最後は貫禄を示した方が七番勝負の締めくくりとしては良いんじゃないか、という思いがありました。でも、私と指した将棋でもこちらの形勢が良くなったことは終始ありませんでした。互角に近い局面くらいはありましたけど、良くなったことはなかったです。だからすごいな、と思ったんです」