エドワード・ジェンナーとジョナス・ソーク(それぞれ天然痘ワクチンとポリオワクチンを開発した)は開拓者であるだけでなく、カウボーイでもあった。彼らは少々乱暴な方法(乳しぼりする女性にできた牛痘から削ぎ取った膿を子どもに植え付けるなど)を使った。それは免疫が働く仕組みを調べるのではなく、「とにかくやってみて結果を見よう」という姿勢だった。数百年の間にこのような方法は多少なりとも洗練されたが、ウイルス学ではこの経験主義的な的当てのような手法にいまでも大きく頼っている。

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